ニュースで老後の必要資産について恐ろしい記事が載っていましたので、皆さんで一度、考えてみましょう。
金融庁は長寿化が進む人生100年時代において、金融資産の不足を生じさせないための提言を盛り込んだ報告書を取りまとめました。
報告書によると、「これまでより長く生きる以上、多くのお金が必要になる」ということを指摘し、生活水準を維持するには保有資産の運用など「自助」の取り組みが重要であると提言しました。
報告書では、夫65歳以上、妻60歳以上の無職世帯では、毎月平均5万円の収支不足が生じるとし、今後30年の人生があるとすれば、単純計算で2000万円が必要と試算した。
そこで、金融庁は老後資金が不足しないようにまとめた提言が以下にあげておきます。
●現役期
・老後まで多くの時間があり、早い時期から資産形成を行う重要性と有効性を認識する。
・小額でも資産形成の行動を起こす
・信頼できるアドバイザー、長期的に取引できる金融サービスの提供者を選ぶ
●退職前後期
・退職後の人生が長期化していることを認識し、資産の目減り防止や計画的な取り崩しを検討
・住居費や生活費が安い地方への移住も選択肢
●高齢期
・老人ホームへの入居など想定よりも医療・介護費用が高い可能性があり、マネープランを見直す
・認知・判断能力の低下に備え、資産の管理方針を事前に決定
・資産の管理方針や通帳の保管場所などを信頼できる人と共有
引用:SankeiBiz
ここで疑問です。
この発表だと「年金のみでは、老後の生活は維持できないので皆さん自分で資金を増やしてください。」って言ってます。
そして、老後生活資金は、国民一人一人でなんとかしろ!と丸投げしていませんか?
国民もこのままでは老後は年金だけでは足りないということは薄々わかっています。ただ、政府からはっきり言われるとなんか空しくなりますよね。
だって、年金を含めた社会保障制度を維持させるために消費増税したんですからね。
国民は、少ない実入りの中で老後資金を何とかするために資産運用や貯金などしています。
その少ない実入りから、がんばって資産形成しているのに消費増税で老後資金分を持っていかれて、挙句に「自助」でなんとかせいって、悪代官じゃないですか?
この提言で、国にすべてを任せるだけでは老後は不安定になってしまうということがはっきりわかりました。
わかっていましたが老後資産はやはり、自分達でなんとかしなければなりません。
みなさんの年齢によっては、金融庁が言っている2000万円を準備するまでにあまり期間がない人・わりと期間はある人、また、運用するにも資金がない人、たっぷり資金がある人など、様々だと思います。
金融庁曰く、信頼できる運用機関に相談し、アドバイスをもらうように提案していますが、どこに信用できるアドバイザーがいるのでしょうか?
銀行でしょうか?証券会社でしょうか?個人のライフプランナーでしょうか?
どこも、営利目的ではないのでしょうか?本当に信頼できるアドバイザーなのか疑問です。
政府公認のアドバイザーがいれば聞きたいくらいです。
「老後資産は、国では全部保証できないので自分で何とかしてください。」
「誰かアドバイザーに資産形成について相談してください。」
要約すると国の提案はこんな内容ではないでしょうか?
ほぼ、丸投げですね。
とは言っても日本国民である以上、受け入れるしかりません。何とかするしかありません。
2000万円を作ることは、相当大変です。
30歳以下の平均貯蓄額が154万円、30代が404万円、40代が652万円という統計がでています。
この金額をみて、みなさんはどう思ったでしょうか?「自分はこんなに貯蓄がない」・「自分は平均的だなー」など色々な意見があると思います。
いずれにしろ、現役中に少なくとも現在の貯蓄額より3倍以上に増やさなければ、老後破綻してしまうということです。
投資経験がない人間が、資産を3倍以上に増やすのは相当難しいです。
中にはリスクをおった投資をすることもあり、逆に資産を減らしてしまう可能性も秘めています。
それでも時は止まってくれませんので、老後資金準備をできることから始めていく必要があります。
管理人になりに、年代別でどれくらいの老後資産が必要か考えてみましたので参考にしてください。
では何から始めたらよいか?これが一番難しいです。
投資の勉強をしながら運用をしなければいけないので、初めはリスクを抑えた運用から始めてみるのがいいのではないでしょうか?
その一つにiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)という国の制度があります。
国に老後生活をすべて任せる訳にはいきませんが、国が作った制度は大いに活用したいです。
iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)で運用することで、税制優遇を受けながら、資産形成ができ、投資のにつていの理解も深まると思います。
そんな制度を利用しない手はありません。
皆さんは、「老後に必要な資産はを2000万円なんて突然言われたって無理」と思いましたか?
今まで通り、過ごしていても無理でしょう。
しかし、黙っていても、いたずらに時だけが過ぎていきます。
まずは、自分の人生設計を見直すよい機会と捉え、将来について真剣に考えてみてください。
人や国をあてにしてもダメです。誰も助けてくれません。自分で何とかするしかありませんし、何とかしなければなりません。
資産設計において、まず、始めた方がいい国の制度にiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)という制度あがり税制優遇もされます。
ほとんどの国民が加入できる制度です。
iDeCoをきっかけに投資について学んでみてはいかがでしょうか?
iDeCoだけでは、老後資産をまかないきれませんが投資運用を考える第一歩としては申し分ありません。
まずは、iDeCoについて調べてみてください。
最後に、まだ小さな子供を持つ親として思うことを書かせてください。
これからの子供達は、私たちよりもっと大変な時代で生きることになります。
子供達が老後も生活に困らないようにするために国に何とかしてほしいですが、もうあてにできません。
子供達には、自ら生きる力を学んでほしいです。
それには教育です。
しかも生きていく上で重要になる科目「お金について」の教育です。
「お金」についての教育を、日本はまったくもって取り組んでいません。
当然、お金について学んできていない親が教えることもできません。
一部の方は、早くにそのことに気づきお金について自ら学び、資産運用をされていると思います。
管理人は気づくのが遅く、40歳になってからです。
もう人生の折り返し地点で、お金について学び資産運用を開始しました。
ですが、初めて学ぶことなので子供が「1+1=2」を学んでいるような段階からスタートするようなものです。
45歳になってやっと分数ができる程度、投資の初歩段階を理解したところです。
何故、これだけ資産運用は大事だといわれているのに、資産運用に触れる機会を早い段階で設けないのか疑問です。
子供達には、苦しい未来が待っているかもしれませんが時間もたっぷりあります。
是非、お金について学ぶ機会を設けてほしいです。
小さい頃からお金について、学んでいれば生きる力はつくのではないかと思います。
国が国民の生活を生涯面倒をみることができないと、白旗をあげたのであれば、せめて老後の準備のため、教育の一環としてお金について」の学びを学校の授業に取りいれてほしいです(2022年から高校生の資産形成授業がスタート!)
大人になってから、突然「資産運用をせよ!」・「老後資金は自分でなんとかしろ!」など言われても、資産運用の基本ができていない人間にとっては、何から取り組みはじめてよいのかもわかりません。
我々が受けた教育では「教育の義務」・「勤労の義務」・「納税の義務」を果たしいれば、末永く老後まで安心して暮らせると思っていました。
国の言うことを聞いていれば、国が死ぬまで面倒をみてくれると思っていました。
我々のように国に翻弄されるのは、我々世代だけで十分です。
未来のある子供達には、生きる力をつけるお金の教育を取り入れてほしいと切に願います。
(2022年.7月追記)
この記事を書いてから3年、政府がいよいよ子供のお金の教育に着手しました。すばらしい!
この記事は政府に対し文句ばっかり言っていましたが、私が一番望む子供のお金教育を実現したことは本当に嬉しいですし、政府に感謝します。
まずは高校生からということで始まりましたが、徐々に学年の幅を広げ最終的には小学生のうちからお金教育に取り組むようなカリキュラムが出来たらいいと思います。
政府も大変だと思いますが、お金の自助努力を促すのであればやはり教育しかないと思います。
是非、日本政府に頑張ってもらいたいです(文句ばかり言ってすみませんでした)。