老後の不安要素の一つに老後資金不足があります。
個人型確定拠出年金(iDeCoイデコ)を始めようと思った方は、老後に不安があり「このままでは、老後の資金が不足し、悲惨な老後生活になってしまうのではないだろうか?」と感じていると思います。
そのためには何か行動しなければと思い、色々調べた結果、iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)までたどり着いたのではないでしょうか?
iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)ついてまだよくわからない方は、「イデコ(iDeCo)とは?投資経験ゼロでもこれを読めばわかる!」をお読みください。
しかし、iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)はよさそうだが、何から始めたらよいかわからないという方のために今回は記事を書いてみました。
●「何からはじめたらよいかわからない」
●「投信をするようだが、どのような商品を選んでいいかわからない」
●「運用機関はどこを選んでいいかわからない」
●「掛金はいくらにしたらよいかわからない」
実は、管理人もiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)をいざ始めようと思った時に、「何からはじめたらよいのか?」わからず、運用商品を調べたり、運用機関を調べたりなどかなり遠回りをしてしまいました。
そこで、今回は、投資経験ゼロだった管理人が、遠回りしてiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)を始めたことを整理して、投資経験ゼロの方にも安心・納得して、iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)を開始できるよう管理人の体験を元に書いています。
iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)は投資経験ゼロでも、絶対にできますので心配いりません。
目次
iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)を始める第一歩
まず、投資経験ゼロの人間が、いきなりiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)の運用商品を選ぼうと思っても少しハードルが高いです。
また、iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)の運用商品を決定できなければ掛け金も決めることができません。
いざ掛け金を決めようと思っても、投資経験がなければ未知のものにお金を使うこと自体が不安になり、中々、個人型確定拠出年金(iDeCoイデコ)の一歩を踏み出せません。
ここで原点に帰ります。
個人型確定拠出年金(iDeCoイデコ)を始めようと思ったきっかけは老後資金の不安からです。
老後資金がいくらあったら安心できるかによって、iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)の運用商品選びと掛け金が決まってきます。
老後資金がいくら必要かシミュレーション
老後資金がどれくらい必要かは個人で異なります。
現在の年齢・給与・貯金・退職金・年金支給額・老後の月々の生活費により大きく異なります。
まず、これらの金額を年齢別に考えていきましょう。
今から85歳まで生きたとしてどれくらいの資金が必要になるか考えていきます。
貯金・退職金・年金支給額でまかないきれない部分がiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)で貯めなければいけない金額です。
もう少し細かく老後をイメージしていきましょう。
いつまで働いて、どれくらいまで生きるか(これはわかりません)を何となくイメージします。
具体例で見ていきましょう。
例:60歳で退職して85歳まで生きると仮定します。
管理人は、老後の資産をイメージするにあたり、60歳から65歳・65歳から70歳・70歳から75歳・75歳から80歳・80歳から85歳と5年区切りで5ステージに分け、各年代で月額どれくらいの生活資金が必要か算出し、老後のイメージをしてみました。
また、退職したあとの自由な時間をどう過ごすか、どのようなことにお金を使いたいかを具体的に列挙してみるとより明確になります。
●たまに国内外旅行に行きたい。
●趣味に没頭したい。
●月に何回は、夫婦で一緒においしいものを食べにいきたい。
●孫がいる場合は、おこずかいもあげたい。
次に実際の支出と収支もどれくらいかかるのか具体的に考えていきましょう。
●家賃(持ち家か賃貸か、賃貸であれば家族の人数などにより住み替えも考える)
●光熱費(ガス・電気・水道代)
●保険(お子さんが成人していれば、死亡保険などの解約も考える)
●食費(外食費なども考える)
●通信費(携帯・ネットなど)
●趣味(老後の楽しみの一つ)
●旅行(老後の楽しみの一つ)
●その他(冠婚葬祭・友人との付き合いでの出費も考える)
●退職金
●国民・厚生年金(年金は65までないと仮定します。70歳まででない可能性もありますので十分考慮しましょう。)
●企業年金
●遺産
●保険などの解約金
●貯蓄
ここまでで、老後にやりたいことや実際にかかりそうな支出など、およその金額が算出できたかと思います。
あとは年齢期間別に、仮想生活費・仮想年金支給額をおおよそ算出し、老後どれくらいの資金が必要か見ていきます。
60歳~65歳期間
この年代は、やっと長いサラリーマン生活を終えて、これからは自由な時間がたっぷりあります。
ある程度、お金があれば余暇を十分に楽しめるだけの体力はまだあるはずです。
fa-hand-pointer-o仮に月40万円必要とした場合
- 仮想生活費:年間480万円×5年=2,400万円
65歳までは年金がありませんので、月額40万円の生活をするためには、2,400万円を退職金と貯蓄で用意しなければなりません。
65歳~70歳期間
60歳~65歳と同じようにまだまだ、元気で気力も充実していますので、60歳~65歳期間と同じような生活レベルになると想定して必要資産を算出していきます。
fa-hand-pointer-o月40万円必要で年金が夫婦月20万円で年間240万円の支給があると仮定した場合
- 仮想生活費:年間480万円×5年=2,400万円
- 仮想年金支給額:年間240万円×5年=1,200万円
- 仮想生活費2,400万円-仮想年金支給額1,200万円=1,200万円
この5年間は年金支給20万円があると仮定すると、月40万円の生活をするには、1,200万円を退職金と貯蓄で用意しなければなりません。
70歳~75歳期間
60代に比べると体力が落ちてきます。
趣味や旅行などやりたいことも60代に比べると少し意欲も落ちてくるのではないでしょうか?
しかし、現代の医学を考慮すると70代前半ですとかなり元気で気力も充実しているかもしれませんので、60歳代に比べ生活の質が大きく変化しないと予測した生活費を想定していきます。
fa-hand-pointer-o月35万円必要で年金が月20万円で年間240万円の支給があると仮定した場合
- 仮想生活費:年間420万円×5年=2,100万円
- 仮想年金支給額:年間240万円×5年=1,200万円
- 仮想生活費2,100万円-仮想年金支給額1,200万円=900万円
70歳から75歳まで月額35万円の生活をしようとすると900万円を貯蓄と退職金で用意しなければなりません。
75歳~80歳期間
やはり体力の衰えが出てきていると想定します。
旅行などに積極的に行くことも少なくなると思いますが、近所での集いや孫たちと楽しく過ごすなどゆったりとした生活を送ることができれば素晴らしいと思います。
実際には70代前半より支出は少ない生活費として考えていきます。
fa-hand-pointer-o月28万円必要で年金が月20万円で年間240万円の支給があると仮定した場合
- 仮想生活費:年間336万円×5年=1,680万円
- 仮想年金支給額:年間240万円×5年=1,200万円
- 仮想生活費1,680万円-仮想年金支給額1,200万円=480万円
75歳から80歳まで月額28万円の生活をしようとすると480万円を貯蓄と退職金で用意しなければなりません。
80歳~85歳期間
今は考えられませんが、体力・気力ともに衰えている期間になっているかと思います。
パートナーが健在であれば、夫婦ゆったりと余生を過ごす期間となるのではないでしょうか?
しかし、この時期は、病気なども多く発症し、医療費もかさむことも想定されます。
医療保障などに加入していればある程度、補填できると思います。
日々の生活では、それほど散財することも少ないと考え、生活レベルを落とした支出を考えます。
fa-hand-pointer-o月25万円必要で年金が月20万円で年間240万円の支給があると仮定した場合
- 仮想生活費:年間300万円×5年=1,500万円
- 仮想年金支給額:年間240万円×5年=1,200万円
- 仮想生活費1,500万円-仮想年金支給額1,200万円=300万円
80歳から85歳まで月額25万円の生活をしようとすると300万円を貯蓄と退職金で用意しなければなりません。
年代 | 月の生活費 | 用意しなければいけない資金 |
60歳~65歳 | 40万円 | 2,400万円 |
65歳~70歳 | 40万円 | 1,200万円 |
70歳~75歳 | 35万円 | 900万円 |
75歳~80歳 | 28万円 | 480万円 |
80歳~85歳 | 25万円 | 300万円 |
合計 |
|
5,280万円 |
5,280万円を年金以外の退職金・貯金で用意しなければならないという結果です。
退職金や貯金などで5,280万円に足りない分を何かしらの方法で老後資金を準備しなければなりません。
そこで老後資金の一部をiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)で準備するという選択肢がでてきます。
何故、iDeCoを利用するかというと節税効果が絶大だからです。
節税しながら貯蓄し、さらに運用によってはかなりの資産を築けるのでiDeCoを使わない手はないです。
iDeCoは運用期間や選ぶ商品により利回りが異なってくるので、しっかり学習したり情報収集する必要もあります。
いずれにしろ退職金・貯蓄・iDeCoを含めた投資などあらゆる方法で老後資産を形成しなければなりません。
仮に退職金と貯金で2,000万円用意できるのであれば、残り3,280万円を個人型確定拠出年金(iDeCoイデコ)を含めた投資で資産を形成していく必要があります。
「月40万もの生活費は必要ないよ。」ということであればもう少し楽な資金準備になります。
各年齢層で具体的にどれくらいの生活費が必要になるか一度シミュレーションしてみると老後生活像が見えてきますよ。
まとめ
60歳で退職し85歳まで生きると仮定した場合、ゆとりを持ち趣味や旅行などを楽しみながら老後を過ごすには、かなりの資金が必要となりますね。
あくまでも管理人が算出した仮定でしかありませんので、家賃や持ち家などにより生活費も変わってきますし、住んでいる地域により物価も異なり、老後資金も変わってくると思います。
管理人が最も言いたいことは、何の基準も無く運用商品や掛金を決めるのではなく、自分の老後を想定しながら実際に資産はどれくらい必要になるか考えることが重要だということです。
老後の必要資産がある程度決まったら、iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)で運用する商品もしぼれてきます。
実際に管理人も老後の資産がどれくらい必要なのか具体的な数字を出すことで、あと何年でどれくらいの資金を作らなければいけないのか?資金を作るにはどれくらいの利回りでiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)やその他の投資で運用をしなければいけないかを決定しました。
管理人は具体的に老後をどのように過ごしたいかを考えずiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)の運用商品を選ぼうとしていました。
商品説明を読んでいましたが、商品の数も多く、どの運用商品がいいのかさっぱり理解できませんでした。
しかし、具体的に老後をどのように過ごしたいか考え数字を出することで、老後資産を形成するためにどれくらいの利回りが必要な運用商品を選んだらよいか見えてきました。
まずは、自分の老後を少し具体的に考え文字におこしてみるということが重要ということを説明しました。
自分の老後を考えることがiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)開始の第一歩目だと管理人は考えます。