南アフリカランドの1週間を振り返ってみたいと思います。
チャートを見るとすごい勢いで上昇し、8.2円に到達しましたね。皆様おめでとうございます。7.5円で参入しそびれた管理人はしばらくポジション形成できない感じです。
この勢いはまだまだ続くのでしょうか?
南アフリカランドの状況
●南アフリカPPI(生産者物価指数)発表
1月31日に南アフリカランド12月PPIの発表がありました。
結果は、予想値の-0.4%を大きく下回り-0.9%で、前回の0.4%に比べても大きく下回りました。
生産者の物価が下がり、インフレ低下方向になってきています。
ランドにとっては良い指数結果ですね。
発表後のランドの値動きは一気に8.1円を突破し、勢いは収まらず8.2円台に突入しています。
●南アフリカ電力会社ESKOMの分割反対
南アフリカにとっての悪材料の一つであるESKOMを発電・配電・送電の3部門に分離することをラマポーザ大統領に専門家より提案したことを受けて、ESKOM最大の組合であるNUMSAは「ESKOMの分割は大きな縮小と失業を招くだろう。労働者、地域社会、すべての組織を動員して、反対運動を起こし、雇用を保護し、ESKOMを救うためのストライキを開始する」というとんでもない発表がありました。
やっと南アフリカのがんであるESKOMのテコ入れが始まると思った矢先に、労働組合によるこの発表です。
昨年もESKOMが給与引き上げ拒否をめっぐって、組合はストライキを起こし、停電に至っているので、今回も大規模停電が実施されれば、せっかく8.2円台までに上昇したランドの値動きに水を差すことになってしまいます。
また、ESKOMの分割はアナリストから電力供給業界のパフォーマンスを向上するはずと期待されているので、これがストライキ等により分割提案がとん挫した場合は、ESKOM業務改善期待から失望感へ変わり、ランドも一気に下落する恐れがあります。
この改革が進みESKOMの債務が減っていけば南アフリカにとっても明るい材料になるはずです。
南アフリカランド来週の動き
今週末はランドが8.2円を突破しました。
来週8.0円の値固めから一気に8.3円・8.4円をうかがうことができるかがポイントです。
それにはESKOMの分割案が受け入れられるかがカギです。
このまま労働組合のストライキなどにより大規模停電なんてことになったら、ランドは大荒れになってしまいます。
来週は1月の外貨準備金の発表があります。
外貨準備は「国民の経済貯金」などとも言われ、現在の南アフリカの経済力を見ることもできますが、あくまで為替変動への準備であるため、外貨準備高が即、南アフリカの経済力ということではありませんので、軽く見ておく程度でよいかと思います。
管理人は、現状の南アフリカランドの価格帯だと参入できないので、下落してくるまで「待ち」の状態です。
南アフリカにとってはよくありませんが、ESKOMに一波乱があれば、管理人にも参入のチャンスが巡ってくるかもしれませんが、できればそのようなことがない方がいいです。