今回ご紹介するのはバンク・オブ・イノベーション(4393)です。
バンク・オブ・イノベーション(4393)は、東証マザーズの上場予定で、想定価格は870円です。
ブックビルディング期間は7月6日(金)~7月12日(木)で、上場日は7月24日(火)となります。
Contents
バンク・オブ・イノベーション(4393)はどんな会社?
バンク・オブ・イノベーションは、Google Inc.及びApple Inc.等が運営するプラットフォームを通じて、ユーザーにゲームアプリを提供しています。
多くのユーザーに楽しんでいただけるよう、ゲームのプレイそのものは無料で行うことができますが、その中でより深くゲームを楽しみたいユーザーに向けて有料アイテムの販売を行っています。
また、「幻獣契約クリプトラクト」においては、自社IPとして他社に著作物の利用許諾を行っており、他社から支払われるロイヤルティもバンク・オブ・イノベーションの売上として計上しています。
バンク・オブ・イノベーションの特長
開発段階
a.開発体制
バンク・オブ・イノベーションは高品質2Dグラフィックを効率的に量産するために、デザイナー人員数の増強、社内教育の整備、多段階チェックの導入によって「デザイン主体の開発体制」を構築しています。
当該体制では、デザイナー人員数が従業員の4割以上を占めており、内製化率向上による外注コストの抑制、社内全体及び個人の技能向上、品質の担保及び追求が可能となっています。
バンク・オブ・イノベーションは、バンク・オブ・イノベーションのようなデザインを重視した開発体制を敷いている同業他社は少なく、構築においても組織の再構築から相当の時間とコストが発生するものと捉えており、同業他社による模倣は容易ではないと考えています。
よって、バンク・オブ・イノベーションは業界において特異性及び優位性を確保できていると考えています。
b.オリジナル2Dグラフィックによる効果
バンク・オブ・イノベーションは現在4本のゲームアプリのうち「幻獣契約クリプトラクト」と「ミトラスフィア」は上述aの開発体制の下で開発しています。
この2本は従来のタイトルと比較してダウンロード数が増加するなど、運営段階においても大きな効果が表れています。
このことから、バンク・オブ・イノベーションは高品位質デザインによってユーザーの興味関心が引き出されているものと考えており、一度実装したデザインも定期的にブラッシュアップを行うなど、日々品質の向上を図っています。
c.安定したゲームの開発体制
バンク・オブ・イノベーションは、グラフィックの制作及びゲームシステムの開発において多段階チェックを導入しています。
企画からリリースまでの間において、アートディレクターやプロデューサー主体によるデザインの多段階チェック、またゲームシステムについては経営会議及び必要に応じてリリース前テストを実施可能な外注先企業を交えた品質の多段階チェックを実施しています。
段階ごとに多角的な視点から進捗及び品質を確認することによって、高品質のゲームアプリを安定的かつ継続して開発することを目指しています。
運営段階
a.ゲームアプリの長期運営
バンク・オブ・イノベーションは「ゲームに対して積極的なユーザー層」をメインターゲットとしています。
そして、多くのお客様に長く遊んでいただくことを長期安定運営の基盤とし、バンク・オブ・イノベーションがゲームをより深く楽しんでいただくための施策を投じていくことによって強化されていくものと考えています。
バンク・オブ・イノベーションは、メインターゲットに受け入れられるように、また懐かしさを感じながら新たな思いでに繋がるような味わいの深いオリジナル2Dグラフィックによって差別化を図るとともに、これまでのPC向けゲームやゲームアプリ開発における成功・失敗のあらゆる面から蓄積したノウハウの活用、そして「お客様と共にゲームをつくっていく」という姿勢を通してサービスの長期運営に取り組んできました。
ゲーム内で実施したアンケートやお問い合わせに寄せられた意見・要望等を参考に、解決すべき課題の洗い出しや施策への活用、グラフィックのブラッシュアップ等、様々な取り組みを続けた結果、「幻獣契約クリプトラクト」は配信開始から25カ月を経過した月に、それまでの最高月額課金高を達成しており、現在も多くのお客様に楽しんでいただいています。
b.プロモーション
バンク・オブ・イノベーションは、設定した予算内でより費用対効果があると判断したプロモーションを実施しています。
また、プロモーション単価のコントロールを適切に行うため、実施したプロモーション施策についてのデータ分析及びPDCAサイクルを遂行しています。
プロモーション手法は基本的にウェブ中心でありますが、ゲーム内子さくとの連携を行うなど、新規のユーザーのみならず既存ユーザーへの訴求効果が見込めるような施策も取り入れています。
c.自社IPの活用
バンク・オブ・イノベーションは、今後の中長期的な成長を見据えるために、収益貢献度が高く、かつ他社IPの制約にとらわれない開発が可能であるオリジナルタイトルの開発・運営を主力としており、プロモーションとの連携によって自社IPの確立及び収益の多角化を図っています。
現行の取り組みといたしましては、同業他社に対するバンク・オブ・イノベーションの著作物利用許諾を通して、PCや家庭用ゲーム機のプラットフォーム展開を行っており、バンク・オブ・イノベーションはロイヤルティを受け取っています。
バンク・オブ・イノベーション(4393)の情報・業績
バンク・オブ・イノベーション(4393)のIPO規模は、最大で2.3億円であり、マザーズの中でも非常に小型案件となります。
小型案件であればあるほど、初値リターンはよいです。
●主な株主とロックアップ状況
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
樋口 智裕 | 43.96% | ○ |
田中 大介 | 10.53% | ○ |
株式会社サイバーエージェント | 9.22% | ○ |
ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合 | 8.93% | ○ |
株式会社Cygames | 5.27% | ○ |
MSIVC2012V投資事業有限責任組合 | 5.08% | ○ |
JPE第1号株式会社 | 4.21% | ○ |
りそなキャピタル3号投資事業有限責任組合 | 3.16% | ○ |
HIPEジャパンインキュベーション投資事業有限責任組合 | 2.63% | ○ |
太田 薫正 | 2.11% | ○ |
菅原 貴弘 | 1.98% | ○ |
●バンク・オブ・イノベーションの業績
回次 | 第8期 | 第9期 | 第10期 | 第11期 | 第12期 |
決算年月 | 平成25年9月 | 平成26年9月 | 平成27年9月 | 平成28年9月 | 平成29年9月 |
売上高(千円) | 873,243 | 1,927,506 | 2,023,267 | 2,299,987 | 4,001,262 |
経常利益又は経常損失(千円) | 25,144 | 28,546 | 44,872 | -375,670 | 159,876 |
当期純利益又は当期損失(千円) | 22,389 | 29,643 | 39,391 | -364,164 | 199,018 |
資本金(千円) | 60,000 | 60,000 | 360,000 | 360,000 | 360,000 |
発行済株式数(株) | 2,834 | 2,834 | 3,396 | 3,396 | 3,396 |
純資産額(千円) | 40,375 | 70,520 | 693,268 | 329,103 | 528,121 |
総資産額(千円) | 393,001 | 632,889 | 1,414,351 | 1,469,130 | 2,477,343 |
1株当たり純資産(円) | 13,830.31 | 24,290.25 | 203,647.19 | 96.41 | 155.02 |
1株当たり純利益又は純損失金額(円) | 7,900.35 | 10,459.94 | 13,884.84 | -107.23 | 58.60 |
自己資本比率(%) | 10.0 | 10.9 | 48.9 | 22.3 | 21.3 |
自己資本利益率(%) | 80.0 | 54.9 | 10.4 | - | 46.6 |
株価収益率(%) | - | - | - | - | - |
配当性向(%) | - | - | - | - | - |
営業活動CF(千円) | - | - | - | -240,790 | 60,160 |
投資活動CF(千円) | - | - | - | -29,373 | -58,927 |
財務活動CF(千円) | - | - | - | 359,777 | 185,329 |
現金等残高(千円) | - | - | - | 949,811 | 1,136,370 |
従業員数(名) | 63 | 116 | 132 | 147 | 138 |
●取り扱い証券会社
主幹事:大和証券
SBI証券
バンク・オブ・イノベーション(4393)IPOのまとめ
業種はスマートフォンゲームアプリの開発・運営で、IPOにおける業種としては今だに人気の業種となります。
IPOの資金用途は、事業拡大を目的としたスマートフォンゲーム開発・運営の増加人員に係る採用費及び人件費、残額については新規タイトル開発のために調達した長期借入金の返済資金の一部として充てることが目的となります。
上位株主にベンチャーキャピタルは存在しますが、万遍なくロックアップがかかっている状況です。ただ、ベンチャーキャピタルの球数が多いのがちょっと気になります。
いずれしろ2.3億という非常に小型でオファリングレシオ(オファリングレシオは20%以下であれば「レア度」が高いため初値の高騰につながります)も6.9%と申し分ないIPO案件です。
想定価格も870円と低く、軍資金が少ない投資初心者の方も参加しやいと思います。
当然管理人は、全力で申し込みます(当たってほしいなー)
管理人の本気度
A
A:絶対ほしい
B:まあまあ欲しい
C:見送り
●ブックビルディング:7/6(金)~7/12(木)
●上場日:7/24(火)
●想定価格:870円
●市場:東証マザーズ
●IPO規模:最大約2.3億円でかなり小型案件
●オファリング・レシオ:6.9%
(20%以下は「レア度」が高いため初値高騰の要因)
●取り扱い証券会社
大和証券(主幹事)
SBI証券